広告素材は目立つものがよいと思われがちですが、アフィリエイトではアフィリエイターが利用しやすいことが重要です。掲載されやすい広告素材の考え方や準備しておきたい素材について解説します。
このページの目次
どのサイトの、どの位置でも掲載しやすい広告素材を用意する
アフィリエイト広告における広告素材とは、アフィリエイターが自分のサイトやブログ、メールマガジンで利用するために、広告主がASPへ登録しておくバナーやテキストリンクなどの素材のことです。
通常の広告では「この媒体に掲載する」と広告主が決定し、媒体の仕様に合わせた広告素材(原稿)を入稿します。アフィリエイト広告では広告主が管理画面で広告素材を事前に登録しておき、アフィリエイターがASPの管理画面から貼りたい広告素材を選択、取得して自分のサイトに掲載します。
※一部、大手法人は指定サイズを用意して入稿する必要があります。
広告主からはどのサイトのどこに掲載されるのか、事前に把握することはできません。掲載したアフィリエイターから「この広告素材を使いました」「この場所に掲載しています」と申告がくることもありません。
レポートではどのサイトからクリックが発生しているかわかるのみで、アフィリエイターが用意した広告素材をどのように使って、どんな訴求をしているのか、サイト内のどこに掲載したのかを知るには、目視での確認が必要になります。アフィリエイト運用の中で、特に管理に手間がかかる部分です。
ポイントサイトや検索系の大手法人サイトから個人の日々の出来事をつづったブログまで、アフィリエイトではさまざまな媒体に広告が掲載される可能性があります。広告主はどんなサイトのどの位置でも掲載しやすい広告素材を用意して、ASPに登録しておく必要があるのです。
ただし、広告素材は多く登録しておけば良いというものではありません。運用を続けるうちにバナーやテキストリンクを追加し続けた結果、「どの素材が使われているのか把握できない」「キャンペーンが終了した素材が、差し替えできずにそのまま残っている」といった状態になることもあります。
実際にご相談いただくのは、アフィリエイトを始めたばかりの広告主よりも、長年運用してきた広告主の方が多いです。本記事では、アフィリエイターが利用しやすい広告素材の作り方だけでなく、運用を続ける中で起こりやすい管理上の課題や、長く運用するためのコツについても解説します。
主な広告素材は3種類、バナー・テキスト・メールマガジン
ASPに登録する主な広告素材は、バナー・テキスト・メールマガジンの3つです。
商品リンク、動画バナーや検索ボックスリンクなどを登録できるASPもありますが、ここでは一般的なASPで登録可能な3つのタイプを解説していきます。
「バナー」素材はさまざまな用途を想定して用意
人気が高いバナーサイズは、
- 100×100
- 125×125
- 250×250
- 300×250
- 336×280
- 320×50
- 468×60
※単位:px(ピクセル)
などです。これ以外でもASP独自の推奨サイズがありますが、まずは上記サイズを用意しておくと、多くのアフィリエイトサイトで利用しやすくなります。
アフィリエイターは個性豊かなサイトを運営しています。「記事の最後に468×60のバナーを貼る」と決めていたり、無料ブログの2カラムや3カラムのレイアウトでよく利用される「125×125を並べて貼りたい」と考えているかもしれません。ASPの推奨サイズは、アフィリエイターのニーズをまとめたものです。可能ならさまざまなサイトに掲載されることを考えて、どんなサイトでも使いやすい広告素材をできる限り用意したいものです。
「社内にクリエイティブを制作できる人がいないので、外部に依頼しなければならない」「自社内で制作するにしても、リソースの都合で一気に追加することは難しい」といった事情もあるでしょう。その場合、まずはASPの推奨する特に人気サイズから登録すると良いでしょう。
バナーはサイトの装飾として手軽に使うことができるので、初心者をはじめ多くのアフィリエイターに利用されています。たくさん登録すれば良いというわけではなく、アフィリエイターが訴求しやすく掲載しやすい素材を用意することが大切です。
特に長期間運用していると、季節のキャンペーンやイベントごとにバナーを追加し続けてしまい、同じような素材が大量に登録されているケースが多々あります。広告素材が増えすぎると更新漏れや管理ミスの原因にもなるため、本当に必要なものだけを登録するようにしましょう。そして、消費者に誤認を与えるような「根拠のない表現」や「過剰表現」も避ける必要があります。
最もコンバージョン率が高い「テキスト」素材
広告素材というと最初にバナーを思い浮かべると思いますが、アフィリエイトでコンバージョン率が高い素材はテキストです。
ついキャッチコピーを考えたくなりますが、実際に使われているのは会社名・ショップ名・ブランド名・主力商品名などのシンプルな「単語」です。アフィリエイトサイトの記事内で活用されるので、キャッチコピーや、【 】や「 」なども不要です。シンプルな単語を用意しましょう。
人気素材で可能であれば用意したいのが「自由テキスト」です。自由テキストは、リンク先URLは広告主が設定しておき、広告文はアフィリエイターが自由に設定できる素材です。
ただし、医薬品医療機器法(旧薬事法)などの規制を受ける可能性のある商品やカテゴリーでは、広告文言に注意が必要なので利用を控えておきましょう。その場合、アフィリエイターから要望のあるテキストは、通常のテキスト素材に追加して提供することをお勧めします。
必ず用意したいテキスト素材の例:
・ショップのトップページへのリンク
スズキギフトショップ
Suzuki Gift Shop
株式会社鈴木商店
鈴木商店
余裕があれば用意したいテキスト素材の例:
・主なカテゴリートップへのリンク
プチギフト
生活雑貨・インテリア
出産祝い
・商品ページ、ランキングページ、季節の特集ページへのリンク
季節のおすすめ商品一覧
今週の人気ランキング
母の日特集
・自由テキストは、トップページやカテゴリートップで用意
自由テキスト
このように、リンク先はすべてトップページにする必要はありません。主力商品が複数ある場合は、それぞれテキストリンクを用意して、リンク先もそれぞれの商品ページを指定します。
テキスト素材のNG例:
出産祝いなら【スズキギフトショップ】
スズキギフトショップは様々な祝いに対応します!
※キャッチコピーや、【 】は不要です。
「メール」素材はシンプルなものと記事風を用意 ※文例付き
ASPによってはメルマガ専用の素材登録がなくなったところもあり、登録者数が伸び悩んでいると言われるメールマガジンですが、いまだ読者数の多いものもあります。テーマに合ったメールマガジンに掲載してもらえれば、多くの人に訴求できるので、メール素材も登録が可能なら最低限は用意をしておくことをおすすめします。
メール素材はテキスト形式で用意します。HTMLは使用不可なASPが多いです。
①ヘッダーやフッターに利用できる素材の例
鈴木ギフトショップ
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様々なお祝いにあわせて活用いただけるアイテムをご用意しています。
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②記事風素材の例
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①のヘッダーやフッター用の素材、②の記事風の素材、それぞれ1つは用意しておきましょう。
記事風は、余裕があれば10行くらいのものと20〜30行のもの2つがお勧めです。
スマートフォンで受信する人が多いので、飾り罫は過剰に入れず、段落の区切がわかる程度で良いでしょう。
広告素材の更新・追加時の注意点と、商品リンクについて補足
広告素材の更新や、素材を追加・更新する際の注意点のまとめです。
広告素材は削除不可。変更は「更新」で対応する
広告素材は一度登録したら、削除することはできません。利用しているアフィリエイターのサイト上でリンク切れが発生してしまうからです。
ですが、長く運用を続けていると商品のリニューアルや商品名の変更など、どうしても変更しなければならないこともあるでしょう。この場合は「素材の更新」で対応します。
素材の更新は、登録してある広告素材を上書きすることです。例えば、商品リニューアルであれば、新商品の画像が入ったバナー素材を作成して同じIDで上書きします。
季節のキャンペーンやセール情報など期間限定で利用していた場合は、終了したらショップロゴに上書きして、リンク先もトップページに変更します。こうしておけば、アフィリエイターが作業をしなくても継続的に素材を使うことができます。
一部、素材の利用期間を設定できるASPもありますが、アフィリエイターは短い周期で貼り替え作業が発生する素材より長く利用できるほうを選びます。
「アフィリエイターの更新の手間を省く」という視点で用意をしましょう。
テキストリンクは更新しても自動反映されない。アフィリエイターの貼り替えが必要になる
テキスト広告は、広告主が広告素材を上書き更新をしても、バナー広告と違ってアフィリエイトサイト上で自動で修正されません。アフィリエイターにリンクを再取得してもらう必要があります。この場合は、アフィリエイター向けメールマガジンで「テキスト素材、貼り替えのお願い」をしましょう。
ですが、修正依頼をしてもアフィリエイターが気付かずにそのままになってしまうこともあります。
修正依頼が必要なテキスト素材は、できるかぎり継続利用ができるものだけ用意します。年度の入ったものやキャッチコピーは登録せずに、シンプルなショップ名などの単語のみにします。できる限り更新をしないように工夫しましょう。
広告素材は定期的に棚卸しをする
アフィリエイト運用が長くなるほど、広告素材は増えていきます。商品リニューアル、セール、季節イベント、新商品発売などのたびに広告素材を追加していると、気付かないうちに管理しきれない数になっていることがあります。
広告素材を追加する際は、「本当に新規登録が必要か」を確認しましょう。既に登録済みの素材の更新で対応できるなら、その方が管理しやすくなるのでお勧めです。
また、定期的に広告素材一覧を確認して、
- 現在も利用している素材か
- リンク先は有効か
- 訴求内容が古くなっていないか
を見直すことも大切です。アフィリエイト広告では、新しい素材を作ることよりも、継続して管理できる状態を維持することの方が重要なのです。
広告素材の更新は、提携アフィリエイターへ事前にお知らせする ※文例付き
広告素材の管理は、広告素材ID・広告素材の追加日・どのリンク先を指定したのか・・・などを記録しておくと更新時に便利です。
素材の更新をする時は、事前にアフィリエイターにメールマガジンでお知らせします。例えば、商品リニューアルでバナー素材の更新時は下記のようにします。
○月○日より、○○○○の画像が新しい商品画像に変更になります。
アフィリエイターの皆様には、リニューアルした○○○○をさらに訴求していただけますと幸いです。
リンク先も変更になる場合は、3営業日前には連絡をしましょう。
○月○日にクリアランスセールが終了します。多数のご紹介をいただき、誠にありがとうございます。
終了後、セールページは削除となります。セール用バナーの広告素材ID003とID004をご利用の方は、〇月○日より自動でショップロゴバナーに差し替えとなり、リンク先もサイトトップページに変更となります。アフィリエイターの皆様に作業が発生するものではありませんが、あらかじめご了承ください。
補足:商品リンクについて
「商品リンク」とは、バナーなどの広告主が用意する広告素材ではなく、アフィリエイターが広告主のWebショップ内の画像やテキストを自由に使って、広告素材を作成できる機能です。
商品リンクはデフォルトでは利用不可になっています。利用を許可するには、広告主が「商品リンクを可」に設定する必要があります。これにより、アフィリエイターはショップ内のどのページの画像を使うことも、リンクを貼ることも自由になります。
アフィリエイターが自由にテキストや画像を活用してリンクを作成できるので、利便の高い訴求が可能になります。しかし、薬機法など表現に注意が必要な商材を扱っている、タレントなど契約期限のモデルを商品紹介に利用している・・・など場合は、商品リンクは不可にしておいた方が安全です。アフィリエイターから要望があるものは、更新が可能なバナー素材で提供するようにしましょう。
広告素材は、商品やショップのイメージを伝えるためのもの
広告素材の登録は、管理ができる範囲にしておくことをお勧めします。
男性向け、女性向け、年齢別……など用意したくなりますが、広告素材はあくまで商品や広告主のサイトのイメージを伝えるためのものです。
広告をクリックして広告主サイトを訪問したユーザーが、広告素材と広告主サイトのイメージが違うと判断すると、サイトから離脱してしまう場合があります。例えば「広告素材でセール情報を訴求しているのに、リンク先のページに割引の情報がない」となると、せっかくお得な情報を期待してクリックしたユーザーをがっかりさせてしまいます。
アフィリエイターはクリック報酬が設定されている場合を除き、送客しただけでは成果につながりません。サイト訪問者が広告素材をクリックして広告主のサイトに誘導されて、商品購入やサービスを利用して初めて成果を得ることができます。広告主から見ると「たくさん送客をしてくれれば」と思ってしまうかもしれませんが、アフィリエイターからするとむしろ送客数は多くなくても、商品購入をしてくれるユーザーを集めることに注力しています。
「訴求したい商品の素材がなかった」「ショップ名のみのテキスト広告を使いたいのに、用意されていなかった」という理由で、アフィリエイターは掲載を見送ることもあります。掲載したい場所に合うサイズがあること、魅力的な広告素材が用意されていることが掲載されるための条件です。
一方で、広告素材は増やしすぎると管理が難しくなります。更新漏れやリンク先の変更漏れが発生すると、アフィリエイターにも負担をかけてしまいます。広告素材を増やす時は、アフィリエイターが使いやすく、広告主が継続して管理できる状態を維持することが大切です。
アフィリエイト広告では、目立つ広告素材を用意する必要はありません。掲載しやすく、管理しやすく、そしてショップの印象とかけ離れない素材を用意することが重要です。多くのアフィリエイターが「掲載したい」と思える広告素材を用意することを目指しましょう。
鈴木 珠世