なぜ、アフィリエイトの稼働率は伸び悩んでいくのか

アフィリエイト広告での「稼働」とは、提携したアフィリエイターがバナーやテキストなどの広告素材を掲載して紹介している状態のことです。

アフィリエイト運用の開始時には提携数に合わせて順調に伸びてきた稼働率が、3か月から半年も過ぎると鈍化していきます。
スタート時はASP管理画面の新着プログラムに掲載されていて目立つので、アフィリエイターの目に留まりやすく、商品に興味があれば提携してくれるので稼働率も上がりやすくなります。しかし、運用が長くなるにつれて「とりあえず、提携だけしておこう」というアフィリエイターも増えてきます。提携していても、全てのアフィリエイターが紹介してくれるわけではないのです。

アフィリエイトの稼働率の伸び悩みには、アフィリエイター向けにキャンペーンを企画するのが一般的ですが、その前にやるべきことも共有します。スタート時に設定した条件が適切なのか、アフィリエイターが使いたい広告素材を用意しているか、旬な情報提供を継続しているかなど、運用の見直してみましょう。

稼働率が伸び悩んだ時に確認すること

アフィリエイターの稼働率を増やしたいなら、いきなりキャンペーンを企画しても効果を高めることはできません。「なぜ、アフィリエイターが紹介してくれないのか」を考えてから企画する必要があります。

アフィリエイターの稼働率が伸び悩んだら、まずは以下の4つを確認しましょう。

アフィリエイターを待たせない提携承認

提携承認で手動承認を選択していたら、提携承認の条件を確認してみましょう。
運用当初は「一営業日で承認作業を行う」としていたのに、担当変更や代理店変更のタイミングで引継ぎがうまくなされておらず承認作業が放置されていた、数日ためてから対応していた・・・といったことが発生しています。
アフィリエイターは提携申請をした時が、最も広告掲載のモチベーションが高い時です。よほど魅力的で紹介したかった商品であれば別ですが、多くの場合、数日待たされると広告掲載の意思が無くなってしまいます。稼働率を上げるためにはできる限り待たせないこと。承認作業の条件を再確認して、可能ならできる限り早く承認作業を行えるように体制を整えましょう。

適切な広告素材が登録されている

サイトやブログに掲載したいバナー素材のサイズがない、シンプルなショップ名のみのテキスト素材が登録されていないという理由で掲載が進まないことがあります。
バナー素材は必須サイズの100×100、125×125、250×250、300×250、336×280、320×50、468×60などの人気サイズが用意されているか確認しましょう。
バナーの見た目も大切です。サイズを間に合わせでとりあえず用意するのではなく、アフィリエイターが「使いたい」「自分のサイトに掲載したい」と思うバナー素材を用意しましょう。

アフィリエイターが最も活用するテキスト素材は、ASP管理画面からすぐに追加が可能です。シンプルなショップ名、会社名、商品名などは必須です。素材一覧を確認し、不足していたら必ず追加をしましょう。

更新した情報を、アフィリエイターに伝えている

素材の追加したら提携済みアフィリエイターへ、アフィリエイター向けメールマガジンで広告素材を追加したことを案内します。
送信する内容も重要です。「新しい広告素材を追加しました！」だけでは、どの素材が追加されたのかアフィリエイターからは分りません。どんな素材なのかイメージしやすく、手間を取らせない工夫が必要です。以下は一例ですが、なぜこの素材を用意したのか、画像サイズとイメージなどを共有しています。

＜サイト名などを差込＞様

いつも●●ショップをご紹介頂きましてありがとうございます。
https:ショップURL

初春の日差しが気になりだすシーズン前に、UVケア特集用のバナーを追加しました。
「UVケアは夏向き」と思われがちですが、実は紫外線が強くなる今からケアすることが大切です。

陽気と共に、確実に売れます！
おしゃれな便利商品が盛りだくさん、快適に過ごすための特集ページをぜひご紹介ください。

特集ページのURLはこちら
https：●●●

新バナー : 300 × 250、468×60の2種
※画像イメージはこちらをご参照ください。さわやかなモデルさんのバナーです。
　http://www●●●.jpg

商品リンクも利用できます。商品によっては一時在庫切れが発生することもありますが、リンク切れの無い特集バナーを貼っておけば同カテゴリーの他商品も合わせて紹介できるのでお勧めです。ぜひご活用ください。

メルマガの無作為な送信はお勧めしませんが、広告素材の追加更新だけでなく、商品の魅力、どんな人が購入しているのか、季節のお勧めなど、アフィリエイターが掲載しやすい情報を提供することで掲載を促進できます。全てのASPに標準実装されていませんが、広告主からアフィリエイターに情報提供ができる数少ない機能のひとつなので、利用できるならぜひ配信していきましょう。

同業他社と比べて、見劣りしない成果報酬を用意

アフィリエイト側の管理画面から、同業他社や新規広告主の報酬率を確認してみましょう。スタートから半年ほど経過すると、新しいプログラムがどんどん参入しています。近しい商品を扱っているショップが報酬率を高めに設定していると、掲載が進まないことがあります。

アフィリエイターは「稼ぎたい」と思って活動しています。もちろん報酬率だけではなく、買いまわりや紹介のしやすさなども含めて掲載する商品を選択していますが、差別化が難しい場合は報酬率で判断されてリンクを貼り変えてしまうこともあります。

この場合は、放置していても稼働率はあがりません。成果報酬の見直しを検討して、アフィリエイター向け報酬アップキャンペーンを企画するなど対応が必要です。

アフィリエイター向けキャンペーンを検討する

稼働率を高めるためのキャンペーンは、まだ紹介したことがない・成果が発生していないアフィリエイターを対象に企画します。成果獲得までのハードルが高くないキャンペーンが好まれます。

バナー貼るだけキャンペーン

ブログやサイトに広告主が指定した広告素材を掲載することで、報酬が受け取れるキャンペーンが「バナー貼るだけキャンペーン」です。サイト内に指定したバナーを掲載することで、ボーナス報酬がもらえます。ブログやサイトを持っていれば、初心者でも掲載だけで成果が発生する人気のキャンペーンです。

稼働率だけを目標とするなら効果はありますが、商品やサービスとの親和性のないサイトへの掲載、一人のアフィリエイターが複数の登録サイトでエントリーする、ほぼ更新していないサイトからもエントリーがある、キャンペーン期間終了と共にバナーをはがしてしまう・・・ということもあり、個人的にバナー貼るだけキャンペーンを強く勧めることはありません。
200名と限定的にする、50インプレッション以上を達成など条件をつけるのもよいでしょう。セールや福袋などクリック率の高い掲載メリットのある広告素材にするなど、期間終了後も継続的に掲載してもらう工夫が必要です。

初オーダーキャンペーン

まだ実績がないアフィリエイターが、キャンペーン期間中に1件でも成果が発生すれば通常の成果報酬にプラスしてボーナス報酬を得ることができるキャンペーンを「初オーダーキャンペーン」と言います。例えば「通常報酬が商品購入の10％。初オーダー達成でさらに500円をプラスで獲得」のように、初めての成果に1回だけボーナスが発生するキャンペーンです。

個人的に好きなキャンペーンのひとつで、自己購入を可にしている場合は特に効果的です。実質的に割引価格で購入することができるので、アフィリエイターがユーザーとして商品やサービスを体験して紹介・・・ということも期待できます。

まずは2割以上の稼働率キープを目標に

長く運用している場合も広告素材の不足がないか確認する、レポートを見て効果測定をするなど定期的な見直しが必要です。まずは、2割以上の稼働率をキープすることを目標に運用をしていきましょう。

アフィリエイト運用は継続してこそ、地道に伸びていくものです。まずはアフィリエイターから選ばれる魅力ある広告主になっているのか、定期的にプログラムや運用方法について見直しをするクセをつけましょう。