【広告主向け】メールマガジンでアフィリエイターに情報提供する重要性

メールマガジンを送信する

プログラムと提携しているアフィリエイターにメルマガを送信して、情報提供します。更新のネタを提供して、掲載を促しましょう。

アフィリエイター向けメールマガジンとは

アフィリエイター向けのメールマガジンは、プログラムと提携済みのアフィリエイターにメールを送信できるASPから提供されている機能のひとつです。ASPによってニュースメール、ニュース配信、メッセージ機能など様々な呼び方がありますが、この記事ではメールマガジン(メルマガ)とします。

アフィリエイター向けのメールマガジンは、アフィリエイターへ情報提供や、提携・成果のルール変更、年末年始などの長期休暇前のお知らせなどに活用できます。

メールマガジンの機能

アフィリエイター向けメールマガジンは、ASPごとに機能差があります。
提携しているアフィリエイターの「カテゴリーごと」や「リストを作成」しての配信や、「専用メールを個別に」など、優れた機能を提供しているASPもありますが、「1か月の配信数10本まで」と制限を設けていたり、広告主側の管理画面にメルマガ機能そのものがなく、ASP担当者を介した対応しかできなかったり、オプションメニューとして「有料でのみ対応」ということもあります。

まだアフィリエイト広告を運用開始されていないなら、月額固定費のみでASPを決定するのではなく、できる限り自由度が高く、アフィリエイターとこまめなコミュニケーションをとれるASPを選択することをお勧めします。メルマガ機能が充実しているお勧めASPを選出していますので、以下の記事もご参考ください。

広告主が情報提供できる機会

アフィリエイト広告では、広告主からアフィリエイターに情報提供できる場は限られています。

  • 管理画面のプログラム詳細
  • ASPの広告枠を利用
  • オンライン・オフラインのアフィリエイター向けイベントを活用
  • 提携済みアフィリエイターへメールマガジンを送信

サイトに掲載されている問い合わせ先からアフィリエイターに直接連絡する方法もありますが、一部のASPではアフィリエイターに直接連絡を禁止していたり、ASP担当者を介した連絡や、管理画面の機能を利用して連絡をとることを推奨しています。今回はメールマガジンを利用した情報提供についてまとめます。

紹介すべき理由を伝え、掲載を促す

アフィリエイト広告では、アフィリエイターと提携関係になっていても、掲載が約束されたわけではありません。

自ら提携申請してくれたのに、なぜアフィリエイターは記事掲載をしてくれないのでしょうか。
多くのアフィリエイターは積極的に紹介をするために提携申請をするわけではなく、「知っているショップだから」「皆が紹介しているから」「話題性があったから」「紹介しているカテゴリーだったから」と、興味関心があっていつか掲載するかもしれないから・・・と、“とりあえず提携申請している”ことが多いのです。

アフィリエイターは記事掲載のために、構成を考えて、商品写真を撮影し、テキストを仕上げて公開しています。1記事を仕上げるのに時間も労力もかかるので、積極的なショップのファンや、商品を利用したことのあるユーザーであるならともかく、誰もが知っている・売りやすく紹介しやすいショップでなければ積極的に紹介してもらいにくいのです。

そのため、「今、この商品が売れています」「お得な情報があります」「セールがはじまります」「明日から、福袋が販売開始です」と、お得な価値ある情報を提供して、“今、紹介するべき理由”を伝える必要があるのです。

メールマガジンの送信頻度・周期について

アフィリエイターには、提携した広告主から毎日たくさんのメールマガジンが届いています。注力している広告主の情報は自ら積極的に得ようとしますが、多くはたくさんの情報に埋もれてしまいます。掲載してもらうためには、繁忙期や売れ筋、セール情報などの更新に役立つ情報を定期的・継続的に送信して、「この広告主の情報は、有益だ」と思ってもらう必要があるのです。

筆者もかつてギフトメーカーの広告主としてメールマガジンを月2回送信していましたが、日々の業務の合間に対応するのに苦労しました。ですので、慣れるまでは月に1回、コンスタントに発行できるようになったら月に2回送信することを目標にするとよいでしょう。

「もっと送った方がよいのでは?」と思われるかもしれませんが、目新しい情報がなければ見てもらえないばかりかスパムフォルダ行きになってしまったり、配信を止めるために提携解除をしてしまうことも。
もちろん、毎日日替わりセールをしているなど、新しい情報があるなら送信する理由になりますが、せっかく商品やサービスに興味を持って提携してくれたのに、送りすぎて提携解除となってしまうのはもったいないです。アフィリエイターに配信頻度が高い・・・と感じさせないためには、最低でも月に1回、可能なら月に2回が経験上ベストです。

今から送信するなら、木曜日・金曜日以外をお勧めします。他の広告主からの配信が多いので、せっかくの情報が埋もれてしまうからです。プログラム終了連絡が重なる、月末・月初も避けた方が無難です。まずは提携済みアフィリエイターに、全配信(提携済みのアフィリエイターに、同一のメールを送ること)をしてみましょう。

件名を工夫して開封率を高める

アフィリエイターの多くは、複数の広告主と提携しています。つまり、たくさんのメールマガジンを受信しています。全てのメールを開封するのは時間がかかるので、興味関心があって情報に価値があると判断したものに注力しています。必要があればメールの「振り分け機能」を使って専用フォルダで管理したり、「検索」を多用しています。

差出人名はASP名で送信されることが多いので(一部、広告主名に指定できるASPもあります)、件名を見ただけで「どの広告主から送信されたか」わかるように工夫します。件名に【ショップ名】を固定で入れることで、「振り分け機能」や「検索」で探してもらいやすくなります。

件名の例:

サマーセールは7/30まで!セールバナーを追加【スズキギフト】

3連休は送料無料!セール商品がぞくぞく追加:セレクトスズキ

土日に1.3倍売れる理由「なぜ売れるのか」をご紹介【鈴木商店】

【商品提供】抽選で10名様にレビュー用商品プレゼント[スズキコスメ]

これからアフィリエイター向けにメールマガジンを定期的に配信するなら、ショップ名を件名の最後に固定で入れましょう。メールはスマートフォンで確認することが増えています。長い件名は後半が省略されてしまうので、前半は引きのある情報を入れると良いでしょう。

せっかく送信するなら、できる限り情報を活用してもらいたいものです。送信頻度が多いと毎回似た件名になりがちなので、季節感や旬の情報を織り交ぜつつ、分りやすく伝わりやすい件名にすることを意識しましょう。

書き出しを工夫してショップを認識してもらう

アフィリエイター向けメルマガの書き出しは、以下の情報を入れましょう。

  • ≪アフィリエイトサイト名(差し込み機能を活用)≫様
  • 御社のアフィリエイト担当者名を入れる
  • ショップ名・URLを忘れずに

それぞれ説明します。

≪アフィリエイトサイト名(差し込み機能を活用)≫様

ASPのフォームには、アフィリエイトサイト名を差し込みできる機能があります(一部、利用できないASPもあります)。利用する上で、注意点があります。あくまでサイト名のみの表記となるので、差し込み記号の後に「様」を忘れずに入れること。そのまま配信してしまうと、うっかり呼び捨て・・・となってしまいます。≪アフィリエイトサイト名≫様 と覚えましょう。

御社のアフィリエイト担当者名を入れる

担当者名を「鈴木珠世」とフルネームで出すことに抵抗があるなら、例えばニックネームのように「スズキ」とカタカナで表記されてはいかがでしょうか。

アフィリエイトでは、管理画面の先にいるのはエンドユーザーに近しい立場の、消費者の目を持った個々の“人”です。
例えばリアル店舗で、名前を憶えてくれたスタッフに接客されると愛着を感じることがあると思います。それと一緒で「この担当者がいるから、応援する」ということが、アフィリエイトでは多々発生します。まずは名乗ることで、メールを送信している人がどんな人なのか、冒頭や署名欄を活用して、担当者の人柄が見えるように工夫をしましょう。

ショップ名・URLを入れる

アフィリエイターがショップ名を覚えていてくれればありがたいですが、数多くのショップと提携していると、どんなお店だったのか忘れがちです。ショップ名と合わせてURLを記載しておくと、リンク先を確認することで「あ、あのショップだ!」と思い出してもらえます。

筆者はこれを「思いやりリンク」と呼んでいます。ショップのTOPページだけでなく、本文内の個別商品を紹介する時も、必ず商品ページのリンクを貼って紹介するようにしましょう。

書き出し例

≪アフィリエイトサイト名(差し込み機能)≫様


こんにちは。いつもお世話になっております。
スズキギフトショップ アフィリエイト担当の鈴木です。
ht●●s://suzukigift.●●

≪アフィリエイトサイト名(差し込み機能)≫様は、三連休はいかがお過ごしでしたか。
担当鈴木はカーテンなど、大物の洗濯をがんばりました。お日様のありがたさに感謝しつつ、こころなし部屋が明るく感じてすっきりしました。よい休日でした^^

家事を楽にするグッズ、ステキだな・・・と思ったので
今回のメルマガは「生活を豊かに、快適にするグッズ」をご紹介します!

差し込み機能を活用し、担当者名を入れて、ショップ名とURL(思いやりリンク)を、それぞれ書き出し部分に入れましょう。親しみを込めて、手紙を書く気持ちで、担当者の人柄が垣間見えるメールマガジンを送信するように心がけましょう。

売りやすい・紹介しやすい情報を提供

アフィリエイター向けメールマガジンでは、ブランドコンセプトや商品PRよりも、更新に役立つ具体的な情報を提供しましょう。そのままコピー&ペーストして利用できる状態にして提供するのも、喜ばれます。

売れ筋商品

「今、売れているもの」をお知らせします。
季節の変わり目、商品入れ替え、イベント、売れ筋ランキング情報、昨年度の傾向・・・など、これから売れると予想される商品情報を提供しましょう。商品ページに掲載されているテキストだけでなく、担当者のお勧めポイントや、使い方のアドバイスなども喜ばれます。

個々のアフィリエイターへ広告素材を添付できる機能を提供しているASPであれば、活用しましょう。アフィリエイターがその都度、管理画面にログインすることなく更新できます。

どんな人が購入しているのか

女性なのか、男性が購入しているのか。年齢層、家族構成(おひとりさま、お子様のいるご家庭、年配のご両親に など)、どんな年代の、どんな費用感の(若年層なのか、富裕層なのか)といった、購入者の属性がわかれば、可能な範囲で共有することをお勧めします。

例えば、スキンケア商品は女性だけが購入しているわけではありません。漠然と「こんな人に売れたらいいな…」ではなく、実際にどんな人にニーズのある商品なのか、数字など実績を元にした情報を共有しましょう。

商品やサービスを購入する理由

例えばギフト包装で発送する商品でも、誕生日プレゼントとお歳暮では購入する理由が違います。どんな理由でユーザーは購入してくれたのか、わかる範囲で提供しましょう。
アフィリエイターから見える情報は、広告主のショップへ送客した時点で完結しています。アフィリエイターから見えない情報は、すべて価値があります。

サイトに訪れるユーザーの傾向

ユーザーがどんなキーワードで、どんな期待をしてサイトに来ているか可能な範囲で共有しましょう。また、季節、時間帯、購入の多い曜日なども喜ばれます。

あえて、この店で買う理由

個人アフィリエイターは消費者に近い立場ですが、お客様ではありません。特に優良なアフィリエイターであるほど、代理店や販社と同じように、自社商品の売り、強みといった「あえて、この店で買う理由」を求めています。

一部には、楽天市場などの大手モールに送客した方がサイト訪問者にとって利便があることから、自社サイトへの送客を躊躇するアフィリエイターもいます。そのため、モールにない魅力を伝えることで、「モールではなく、本店で購入した方がお得です」と紹介してくれます。

16時までの注文で即日配送、個包装に対応、購入後のサポート・・・など、他店と違う特徴は強みです。顧客に選ばれるショップが、アフィリエイターにとっても魅力のあるショップなのです。

小売りなど、差別化が難しい・・・というショップもあるかもしれませんが、例えば「店長の人柄が好き」「電話サポートを受け付けている」といった人によるサービスや、「持ち込み商品の同封に対応」「印字ありのギフトカード封入サービス」といった、大型店にない特徴は強みになります。

提携や成果確定のルールを共有する

プログラムの提携や成果確定の条件、広告掲載の際に注意すべきことがあれば、プログラム詳細に記載した後、アフィリエイター向けメールマガジンで周知します。変更通知は、一度お知らせしただけだと見落としもあるので、メルマガのフッターに入れて定期的に送信することをお勧めします。

自社の強みは「お客様の声」から見つける

ネットショップ店長の方々にお伺いすると、自社の強みを「商品力」と回答されることが多いです。確かに、選ばれる・優れた商品であることは魅力ですが、実際のお客様が「なぜ御社から商品を購入したのか」を聞いてみると、別の視点を得ることができます。

筆者もギフトメーカーでWeb担当をしていた頃は、日々届く「お客様の声」にすべて目を通すようにしていました。オリジナルギフトを扱っていたので、ありがたいことに毎日感謝のお声を頂いていたので、許可を頂けたものはWebに掲載して、アフィリエイター向けのメルマガでも「記事作成の参考にしてください」と紹介していました。「受け取る側も、送る側にも喜ばれる商品」「受け取った時と、届いた後に二度喜びがある商品」とお伝えしていました。

「お客様の声」は、社員のモチベーションだけでなく、なぜ自分たちを選んで購入してくれたのかを知ることができます。お客様にアンケートをお願いする時は、「なぜ、うちのショップから商品を購入していただけたのですか?」と聞いてみることをお勧めします。

まとめ

筆者はギフトメーカーの広告主だった当時、月2回、アフィリエイター向けメールマガジン配信をしていました。正直、送信してすぐに効果があるわけでも、全てのアフィリエイターが読んでくれるわけでもありません。手ごたえが見えにくく不安になると思いますが、運用時にアフィリエイターの方々とお会いする機会で「メルマガを読んでるよ」「鈴木さんのコラムは見ているよ」と教えてもらい、必要な情報を届ければ、受け取ってくれるアフィリエイターはいるのだと実感しました。そのためには、有益な情報を継続的に届ける必要があります。

情報提供を継続したことで、稼働率のアップや優良媒体とのリレーションにつながる施策につなげた広告主がいます。アフィリエイターへ情報提供できるだけでなく、優良アフィリエイターとコミュニケーションをとることができる数少ない貴重な機会なので、ぜひ活用いただきたいです。まずは月に1回から、慣れてきたら月2回を目安に配信してみましょう。

さらなる活用については、サポートでも数多く取り上げている重要な施策のひとつです。他にどんな取り組みができるのか、ご興味がありましたらこちらからお問い合わせください。お待ちしています。