【広告主向け】アフィリエイト広告で成果につながらない原因と対策

アフィリエイトで売れない時の対応方法

アフィリエイト広告でクリックは発生しているのに、成果につながらない場合は運用の見直しが必要です。管理画面のレポートから、コンバージョン率を調べてみましょう。

なぜ、クリックは発生しているのに成果につながらないのか

アフィリエイト広告で提携数や稼働率は伸びていて、一定数のクリックが発生しているのに成果につながらない場合は運用の見直しが必要です。管理画面のレポートから、コンバージョン率を調べてみましょう。

コンバージョン率の計算方法
オーダー件数 ÷ クリック総数 = コンバージョン率

物販であれば0.1%を切る、無料会員登録や資料請求など比較的簡易に申込が可能なリード系であれば0.8%を切っているなら、コンバージョン率が低いというのが一般的です。
もちろん扱う商品やサービス、SNSで話題になったタイミングや他の広告を利用して露出があるなど様々な条件によって異なりますが、自社のコンバージョン率が一般的なプログラムと比較して下回っていないか確認しましょう。

クリックそのものが少ないのであればバナーのクリエイティブがイマイチ掲載サイトが少ないなどの要因がありますが、クリックはあるのに成果につながっていないなら、プログラム内容の見直しや情報提供など広告主側の対応が必要です。

アフィリエイト広告のコンバージョン率が下がる原因

アフィリエイト広告のコンバージョン率が下がる原因がないか、管理画面から要因を探りプログラムの見直しをしてみましょう。

クリック報酬を設定している

クリック報酬を設定していると、多くのクリックが発生する場合があります。
バナーなどの広告がクリックされた時点で成果となるため、難易度の低さから不用意なクリックが発生することもあり、注意が必要であることはクリック報酬で注意することでお伝えしました。

アフィリエイトサイト別レポートで「広告の表示回数とクリック数が同数」などあきらかにクリック数が多い場合は、そもそも有効な送客がされていないと判断できます。有効な送客が見込めないアフィリエイターであれば提携解除をする、より成約を求めるのであればクリック報酬の停止を検討するなど対応が必要です。

アフィリエイトサイトの掲載情報が不足

提携アフィリエイターを個別に確認できる「アフィリエイトサイト別レポート」から、クリックが多く発生しているサイトを上から20ほど見て、購入意欲を高める紹介をしてくれているか確認をしましょう。送客に貢献してくれる有力なアフィリエイターは、売りやすい・魅力的な商品であれば積極的な紹介をしてくれています。説明不足やバナーをベタばりしているだけのサイトであれば、購入意欲の高い送客は難しいと言えます。

商品の魅力や売れる時期、どんな人に訴求すれば興味を持ってもらえるかを知らなければ、有力なアフィリエイターでも最適な紹介はできません。掲載している情報の優位性を高めるためには、アフィリエイター向けメールマガジンで情報提供をして、商品に対する理解を深めて紹介してもらえるように働きかけます。
有力なアフィリエイターは、優秀なセールスマンです。商品の魅力を適切に伝えて、売りやすい・売れる商品だと思ってもらえれば、より購入意欲の高い見込み客を送客してくれます。

掲載内容が原因で成約につながらないこともあります。以前は送料無料だった、半額キャンペーンを過去に実施していた、料金改定をした・・・など、古い情報がアフィリエイトサイト側で更新されていない場合もあります。お得な割引を期待してクリックした見込み客は、ランディングページの案内と違えば購入しないことも考えられます。
この場合もメルマガで「更新のお願い」をします。アフィリエイター向けメールマガジンは提携済みアフィリエイターに一斉に送信することが一般的ですが、クリック数の多い、送客力のあるアフィリエイターなら個別にお知らせをしてもよいでしょう。提携・紹介してくれたことに感謝を伝えて、「料金改定の追記をお願いします」と必要な情報を共有しましょう。
※ASPにより個別連絡を禁止している場合があります。その場合は一斉メールを利用したり、ASP担当者に連絡を依頼するなどで対応しましょう。

広告主側の準備不足

クリックが発生しているのにコンバージョン率が低いなら、原因は広告主側にあることも。
以下のチェックリストを参考に、改善点を探りましょう。

改善点チェックリスト

  • バナーとリンク先のランディングページの、イメージが統一されている
  • どんな商品なのか、魅力をきちんと伝えている
  • あえてこのショップで購入する理由がある
  • 商品購入までの導線がわかりやすい
  • サイト内検索や関連商品の表示など、商品を探しやすいつくりになっている
  • 素早くサイト、画像が表示される
  • 送料、合計金額が明確
  • ショッピングカートが使いやすい
  • 申し込みフォームに入力する情報を必要以上に取得していない
  • 会員登録しなくても購入できる

不足している場合は、できる限り対応していきましょう。
アフィリエイト広告では、バナーとリンク先のイメージは大切です。セール情報お知らせバナーなのにリンク先が通常商品のみ、バナーが季節外れのまま更新されていない、バナーとランディングページがそれぞれ別のモデルになっている、バナーとランディングページの色味が統一されていない・・・など、情報やイメージが違うと戸惑わせてしまいます。
ショッピングカートの使いやすさはすぐに改善することが難しいかもしれませんが、バナーや商品説明はすぐに対応ができます。送客に貢献してくているアフィリエイターのためにも、できるところから改善していきましょう。

購入者の気持ちを理解する

大型ショッピングモールならポイントがたまるし、購入履歴を確認できるし、注文が楽・・・のような理由で「同じ商品を購入するならモール」を選択をする顧客がいます。

広告主は「報酬率が高ければ、モールではなく自社ショップを紹介してもらえる」と思いがちですが、たとえ報酬率が低くても購入しやすいモールに送客した方が顧客にとって利便性があるからと、あえてモールを紹介するアフィリエイターもいます。比較検討した結果、モール内の他ショップの商品購入となっても成果につながるので、アフィリエイターとしてもモールを紹介するメリットがあるのです。

自社ショップの紹介をしてもらうためには、アフィリエイターに「あえて、このショップで購入する理由」を伝える必要があります。
メーカー保障がある、ラッピングサービスに対応している、問合せは迅速に対応している、使い方に対するサポートがある・・・など、本店ならではのメリットをアフィリエイター向けメールマガジンで共有します。「あえて、このショップで購入する理由」が、アフィリエイターがあなたのお店を紹介する理由になるのです。

アフィリエイターの仕事は「送客」まで

アフィリエイト広告は思ったより売れない・・・というご意見を頂くことがありますが、アフィリエイターの仕事は商品を売ることではありません。どんなに優秀なアフィリエイターでも、運営しているサイトと親和性の高い商品を紹介して、他社商品と比較して、優位性を伝えて、買う気満々の状態にして「送客」することまでしかできません。そこから先の「購入」は広告主側の責任となります。

有効なクリックが発生しているのにコンバージョン率が低い場合は、広告主側の責任です。成約につながりにくいと判断されれば、アフィリエイターに紹介損だと思われます。有力なアフィリエイターほどシビアに広告主を選定しているので、制約の見込みが薄いと判断されればリンクを貼りかえる、同業他社で成果につながりやすい商品を紹介する、といったこともあります。
改善点チェックリストを活用して、送客された見込み顧客を取りこぼさないようにネットショップを整えていきましょう。

ニーズがない商品は、アフィリエイト広告でも売れない

筆者がASPにいた頃、ある広告主から「他の広告は使ったことがないが、成果報酬で損がないのでアフィリエイト広告だけを利用することにした」と言われたことがあります。売れた分だけ払えばよいアフィリエイトは、小さくスタートするのに適していると思われがちです。
現在も同様のお問合せを頂くことがありますが、まずはリスティング広告やFacebook広告などを小額で利用してみて「そもそも、ニーズのある商品なのか」「ネットで売れる商品なのか」「どういった人に好まれる商品なのか」を調査してからアフィリエイト広告を利用されることをお勧めしています。

なぜならアフィリエイトは成果報酬とはいえASPの月額管理費が発生しますし(※月額管理費が無料のASPもあります)、商品によっては成果がほとんど出ないまま半年から1年は運用を継続しなくてはなりません。アフィリエイトは提携数・稼動率を積み上げながら、アフィリエイターと信頼関係を構築して一緒に伸ばしていく手法です。広告費用は掛けられないが工数は掛けられる場合もありますが、アフィリエイト広告は他の広告に比べて運用に手間も時間も掛かり、最初から全力で取り組むのに向いているとは言えません。

もちろんメリットもあります。提携アフィリエイターが紹介してくれた記事は、多くの場合、広告主がアフィリエイト広告運用を利用している間は、継続して紹介してもらえます。何かしら要因がなければ、わざわざ記事を取り下げることをしないからです。
他の広告では掲載費用によって限られた期間に露出するものですが、長く運用すればするほど、良質な掲載が増えていくのがアフィリエイト広告の魅力です。

できることならまずは他の広告を使ってみて、どんなキーワードで、どんなユーザーにニーズのある商品なのか・・・といった基本情報を得てから、アフィリエイト広告をスタートされる事をお勧めします。ネット販売の経験を持って開始された方が、スムーズにアフィリエイターとコミュニケーションをとることができるからです。誰もが知っている話題性のある商品ならともかく、「市場があるか分らないけれど、無料だからアフィリエイト広告をやってみよう」という考えでは、「この広告主は効果が無ければすぐに撤退してしまいそう・・・」と警戒されて、積極的な紹介が進むことはありません。

アフィリエイターに選ばれた広告主だけが、提携・紹介(稼働)をしてもらえます。選ばれるための活動は、アフィリエイトプログラムの中だけではないのです。「そもそもニーズの無い商品は、アフィリエイト広告でも売れない」ということを覚えておきましょう。