【広告主向け】優良な商品レビュー記事を増やす方法

商品レビュー記事の集め方

口コミやレビューは、見込み客の購入を後押しします。参考になる優良な商品レビュー記事を、アフィリエイトの仕組みを使って集める方法を共有します。

商品レビューとは

商品レビューとは、商品の購入者が購入した商品について評価や感想を投稿することです。

購入者は実際にショップを利用したり商品を使った経験から、メリットやデメリット、商品の使用感を共有します。消費者の目線で感想を投稿してくれるので、商品を購入しようと迷っている見込み客にとって、有用な情報で参考になります。

アフィリエイトの「商品レビュー記事」とは

アフィリエイトの商品レビュー記事とは、アフィリエイターが自ら運営するブログやWebサイトで、実際に使用したことのある商品をもとに書かれる体験記事のことです。商品レビュー、体験レビューとも言います。
優良なアフィリエイターの商品レビューは、テキストだけでなく写真や動画を添えて、商品の特徴、購入方法や使い方を分かりやすくまとめているものが多く、個性豊かな紹介をしてくれています。アフィリエイトサイトを訪問した読者にとって、購入の判断材料になる有益な情報を提供してくれます。

商品レビュー記事の参考:リンクシェアの「リンクシェアチャンネル

使ったことも試したことも無い商品よりも、アフィリエイター自身が使ったことのある、愛用している商品を紹介する方が説得力のある紹介ができます。
筆者がASPに在籍していた当時、ある広告主の調査で、優良な商品レビュー記事のアフィリエイトリンクを経由して商品を購入すると「他の紹介方法と比較して、キャンセル率が低い」という結果が出ていました。商品の特徴、メリットやデメリット、使用感や価格をアフィリエイターが説明してくれているので、見込み客にとっても購入後のイメージしやすく、「これではなかった」「思っていたのと違った」などのギャップ、誤解が少ないことが返品を減らす要因に挙げられます。

自社の商品と親和性の高い、優良な活動をしているアフィリエイターに商品レビュー記事を公開してもらうことは、購入に結び付く有効な集客を見込める可能性が高いと言えます。見込み客にとって参考になる記事を増やすことにつながるので、広告主としてはぜひ取り組みたい施策のひとつです。

商品レビュー記事を増やす6つの方法

アフィリエイトの仕組みを使って、商品レビュー記事を増やす方法をご紹介します。商品やサービスを利用したユーザーに口コミをしてもらうことと同様に、アフィリエイターに商品レビューに取り組んでもらうためには、まず商品を体験してもらう・使ってもらう・試してもらう必要があります。体験してもらう主な方法は、以下の6つです。

1:既存の顧客にアフィリエイターとして活動してもらう

ブログやサイトを運営している既存の顧客にアフィリエイターになってもらい、口コミの投稿をお願いすることと合わせて、購入した商品についてレビューを書いてもらえるように働きかけます。

既存の顧客に依頼する理由は、貴重な商品体験者の生の言葉が、これから購入する人にとって役立つ記事になる可能性が高いからです。「なぜ、この商品を選んだのか」「どこが気に入っているのか」「リピートしている理由」「お勧めのポイント」などを、率直に共有してもらえるようにお願いしましょう。

2:アフィリエイターに商品を自己購入してもらう

自己購入・自己申込を「可」としている場合、アフィリエイターが商品を購入すると成果報酬が支払われます。実質的なキャッシュバックとなり、定価よりお得に購入できることから、アフィリエイターに喜ばれるだけでなく、アフィリエイター自身が顧客になって、商品を体験してもらうことにつながります。

ASPの中には自己申込専用のプログラム(セルフバック、キャッシュバックなどの名称が使われています)を用意していて、通常は成果報酬と同じ報酬率での提供ですが、一部では自己申込専用プログラムの報酬率を変更することができます。既存のプログラムより、自己申込専用プログラムの報酬率を高めに設定すれば、お試し購入や体験がしやすくなります。

自己購入・自己申込を「可」にすることで、アフィリエイターが顧客になって、手元に届いた商品を気に入れば、紹介の機会を増やすことができます。アフィリエイターに自己購入がお得であることを管理画面のプログラム詳細にわかりやすく提示しておき、アフィリエイター向けメールマガジンで興味があれば利用してもらえるようにご案内しましょう。

3:店舗があれば案内をする

オンラインショップでは購入前に商品を手にとって試すことはできませんが、店舗やポップアップストアがあれば、商品体験の機会を提供することができます。商品を購入しなくても、店舗によっては試着を可としていたり、テスター(現品をお試し専用にしたもの)を用意していれば使い心地を試してもらえます。近くにお住いのアフィリエイターに限定されてしまいますが、「お近くにお越しの際は、〇〇ショップにもお立ち寄りください」「期間中、〇〇店でポップアップストアをしているので、お近くの方はよろしければご来場ください」と、アフィリエイター向けメールマガジンで案内をしましょう。

来店したアフィリエイターから「商品を撮影したい」「ブログに掲載したい」と要望があることも。「ショップ内での撮影は不可」としている場合もありますが、アフィリエイターとしては自分で撮影した写真を紹介記事に活用したいと思っているので、「他のお客様に迷惑にならない範囲で許可」をすると喜ばれます。
店舗やポップアップストアのスタッフはアフィリエイトに関する知識を持っていないため、商品や使い方に関するアドバイスは可能ですが、アフィリエイトの仕組みや運用に関する質問には対応できないことがあります。アフィリエイターへ案内する時に、アフィリエイト担当者向けの質問は店舗スタッフでは対応できないことを事前にお知らせしておくとよいでしょう。店舗スタッフにも「アフィリエイター(ブロガー・インスタグラマーなど)が、来店する可能性がある」ことを共有しておき、「アフィリエイト運用に関係する質問があった場合は、アフィリエイト担当者へメールで問い合わせをしてもらうように案内する」など、事前の取り決めをしておきましょう。

4:アフィリエイターに商品を提供する

商品やサービスに親和性の高いサイトを運営しているアフィリエイターに商品を提供して、記事を書いてもらいます。新商品の発売開始やリニューアル、繁忙期前など、購入の意欲が高まるタイミングで実施すれば、より効果が見込める施策のひとつです。基本は無償提供になります。個包装されている試供品・テスターのみを提供することもありますが、「現品商品を撮影して、紹介したい」という要望も多く、現品商品の提供が好まれます。

ASPに依頼する方法と、広告主が自らアフィリエイターに依頼する方法があります。

商品提供がはじめてであれば、まずはASP担当者に対応してもらえるかを問い合わせして、費用やスケジュールを確認してみましょう。
一部のASPはアフィリエイターへの直接連絡を禁止しているので、この場合はASPに依頼をするしかありません。商品を事前に預けて発送まで対応してもらう場合と、ASPから送付先リストを共有してもらい、広告主側が発送対応をする場合があります。ASPにお任せする場合も、提供先のアフィリエイターのリストは共有してもらい、どんなサイトを運営しているのか、継続的に紹介していただけそうか・・・といった点を、サイト内容から読み取れるように確認をしておきましょう。

広告主が提携済みのアフィリエイターに依頼をする場合は、アフィリエイト別レポートでサイト内容や実績を見て、「もっと露出を強化してほしい」と思ったアフィリエイターに依頼をしてみるとよいでしょう。

未提携のアフィリエイターに依頼する場合は、アフィリエイターをリクルーティングしていきます。Google検索などで自社の商品と親和性の高いサイトを見つけて、提携依頼と合わせて商品提供を提案してみましょう。
更新頻度が高く一定数の読者を持つサイトであれば、他社からも依頼を受けているはずです。有力なアフィリエイターは引く手あまたなので、断られたり、返信すら無いこともあります。掲載の選択はアフィリエイターにあるので、広告主としては地道な対応となります。無作為に依頼をしても効果は見込めないので、「どうしても、このアフィリエイターとコミュニケーションがとりたい」と思ったら連絡をしてみることをお勧めします。

商品提供の注意点として、2023年10月よりステマ規制がスタートしています。広告主はアフィリエイターに商品提供をして紹介記事を書いてもらう際は、「〇〇ショップから商品提供を受けています」等と、広告主との関係性を分かりやすく記載してもらうようにしましょう。

アフィリエイターから「提供してほしい」とリクエストがくることもある

商品提供は、広告主が提供したいアフィリエイターに依頼することが主ですが、アフィリエイターから「商品を提供してほしい」とリクエストがくることもあります。
最近は、アフィリエイターからの商品提供のリクエストが増えています。商品に興味を持って、レビューをしたいと希望してもらえることはありがたいことです。サイトの見た目だけではなく、他社商品を紹介している記事を読んでみて優良な紹介をしているか、愛用品を継続的に紹介しているか、サイトやブログの読者層と相性がよさそうか、SNSのフォロワー数が多いか、新しい層を集客してくれそうか・・・などを加味して、可能であれば商品提供を検討しましょう。

アフィリエイターのリクエストは、質問の回答などは可能な範囲は対応したいものです。しかし、高額商品の提供を希望されることもあり、すべてに対応するのは難しいと言えます。アフィリエイターのリクエストで商品を提供しても見込み客を送客してくれるとは限らないので、数ではなく質を重視して判断していきましょう。

5:アフィリエイターに商品を貸し出す

肌に触れる洋服や、化粧品は未開封のものでないと扱いが難しいですが、パソコンや家電などの一部の商品は、提供ではなく一定期間の貸し出しをすることで、アフィリエイターに商品を利用してもらい、商品レビューに取り組んでもらえます。ASPによってはリスト作成やアフィリエイターとの仲介、発送業務を協力してもらえる場合もあるので、まずはASP担当者に相談をしてみましょう。

アフィリエイターから希望を募り、スケジュールを立てて発送と受け取りを管理します。つい一人でも多くのアフィリエイターに貸し出しをするために予定を詰め込んでしまいそうになりますが、到着後に組み立てや経過を見る商品であれば、数日の貸し出し期間が必要になります。アフィリエイターは副業で取り組んでいる人が多いので、余裕を持ったスケジュールを確保する必要があります。

貸し出し商品が期間を過ぎても返送されない、レビュー提出を依頼していたのに対応してもらえない・・・といったこともあり得ます。忙しくて忘れていたということもあるので、連絡頻度を高くする必要があります。既にやりとりがある、信頼できるアフィリエイターに依頼することでリスクを減らすことができます。

貸し出しも提供と同様に、ステマ規制への対応が必要です。紹介記事を書いてもらう時に「〇〇ショップより商品をお借りしています」等、広告主との関係性を分かりやすく記載してもらうようにしましょう。

6:アフィリエイター向けのイベントを開催する

広告主とアフィリエイターが、対面で交流しながら情報提供する「アフィリエイター向けイベント」を実施することで、商品体験の場を提供することができます。
アフィリエイター向けイベントでは、アフィリエイターに商品の説明をして、商品体験をしてもらい、商品の撮影をしてもらうことができます。アフィリエイターに商品体験をしてもらうことで、説得力のある紹介につながります。集客が課題となりますが、商品に興味のある・積極的に活動してくれる可能性のあるアフィリエイターと交流する機会となります。手に取って試すことで良さを実感できる商品であれば、チャレンジしてみたい企画です。

商品レビュー記事の課題

購入意欲の高い層にアプローチできて効果的に見える商品レビュー記事ですが、課題もあります。費用対効果、転売、継続性などです。それぞれ解説します。

費用対効果が不明瞭

商品提供は、アフィリエイターに現品商品を提供することになります。お試し品やサンプルなどの販促品を用意している、キャンペーンなどで見込み客にプレゼント企画を実施している場合は、大きな課題になりにくいのですが、商品提供は商品代金だけでなく、発送費用、個々のアフィリエイターとの発送前後のやりとりなど、予想以上に工数や費用が掛かります。

既にやりとりがあり、信頼関係のあるアフィリエイターに提供するならともかく、新規の商品提供は積極的に露出をしてもらえるかは不明で、記事の質も担保されていません。他社で実績のあるアフィリエイターに商品提供をしても、まったく売り上げにつながらなかった・・・ということもあり得ます。

成果につながらなかったので効果がなかったと、つい目先の件数だけで評価をしたくなりますが、「どのぐらい記事を読んでもらえたのか」「送客してもらえたか」までを見たいものです。
ASPの管理画面のアフィリエイト別レポートで、アフィリエイトサイトごとにクリックやインプレッションがどのぐらい発生しているのかを確認しましょう。広告主としては、直接的な売り上げにつながらなかった・・・と残念かもしれませんが、ウェブにショップに対するポジティブな言及(サイテーション)が増えることそのものが、Google検索において優位に働くとされています。商品やショップに対するポジティブな言及が増えることで、Google検索上でもプラスに働きます。

商品レビューは「商品を提供して終わり」ではなく、広告主とアフィリエイターが、どのように訴求すればよいか考えて実施する企画です。アフィリエイターも紹介しただけでは成果報酬を得ることができないので、一度きりではなく、季節ごとに使用感を記事にしてもらえるようにお願いしたり、広告主からアピールしてほしいポイントを共有して、より成果に結びつく可能性の高い記事になるようにサポートしていくとよいでしょう。

無償提供した商品を転売されてしまう

商品レビュー用に広告主から無償提供された商品を、フリマサイトなどで転売してしまう例があります。
提供品をうまく活用できない、体質に合わなかった・・・など、手元に置いておくには不要な商品であったということもあり、手放すことそのものを禁止することは難しいでしょう。ですが、記事を書いてもらえたものの、ほぼ未使用の状態で転売してしまうのであれば、広告主としては意図しない行為です。

できるかぎり多くのアフィリエイターに紹介記事を書いてもらいたいからと、事前の取り決めや、よく精査せずに商品提供をしてしまう場合に起こり得ます。提供予定のサイトをリストアップする際に、「長く使っている愛用品をメインに紹介している」「一度だけではなく、継続的に紹介をしている」「親和性のあるサイトを運用している」等を見て、依頼するアフィリエイターを決定するとよいでしょう。
条件の事前提示も重要です。商品提供を依頼する段階で、転売禁止が条件であることを明確に伝えましょう。「そこまで興味はないけれど、商品をタダでもらえるならレビューをする」という人もいて、手放す際に転売してしまう人は残念ながらいます。あらかじめ起こり得ると理解しておくと対処ができます。既にやりとりがあるアフィリエイターや、商品やカテゴリーに親和性のあるサイトを運営している、長く愛用してもらえそうなアフィリエイターにだけ提供することでリスクを減らすことができます。

継続的に紹介してもらえない

アフィリエイターの中には、数多くの商品を次々と紹介していくスタイルのサイトを運営している方もいます。サイトの読者としては、新商品の発売や、様々な商品をたくさん見ることができるという利点がありますが、この場合は紹介は一度きりになってしまうことが多いです。中には、引き受けてくれたものの、写真と数行のテキストのみの簡単な記事しか書いてもらえないこともあります。

例えば健康食品や化粧品では、1週間、一か月、もっと長い期間を継続利用することで良さを実感できる商品もあります。この場合、定期的に記事を書いてもらえることが理想です。依頼時に「可能なら、複数の記事を書いてほしい」とリクエストをします。アフィリエイターによっては対応不可の場合もありますが、気に入った商品であれば切り口を変えて紹介してもらえるでしょう。「リピ買い決定」「底見え」といった、お気に入りの商品として紹介してもらえたらベストです。

アフィリエイターが依頼を引き受けてくれない

ASPや広告主が「商品提供をするので、記事を書いてほしい」と依頼をしても、アフィリエイターの都合で断れることもあります。広告主としては「商品を無償で提供すれば、アフィリエイターに喜んでもらえる」と思ってしまいますが、まずは興味を持ってもらえる商品であること、アフィリエイターにとって魅力的な提案になるよう工夫が必要です。

アフィリエイターは売りやすく、話題性のある商品を紹介することに長けています。そのため、まだ知名度が低く話題性に欠ける商品の紹介は積極的ではありません。アフィリエイトは成果報酬なので、記事を作成するだけでは無報酬で、成果の発生する見込みがないと判断すれば提案しても断られてしまいます。アフィリエイターに依頼してもなしのつぶてであれば、まずは身近な人に商品を試してもらい、口コミをしてもらうことから始めてみてはいかがでしょうか。

依頼を受ける・受けないはアフィリエイターが決定する

優良なアフィリエイターは引く手あまたで、複数のASP担当者や問い合わせフォーム経由で多数の掲載依頼を受けています。副業で取り組まれている方も多いので、限られた時間でアフィリエイトの活動をするために、全ての依頼に対応することはできません。魅力的な商品である、売りやすい・紹介しやすい商品である、サイトとの親和性が高い商品である、テレビや他のメディアに取り上げられていて話題性がある、ブログやサイトの読者に興味を持ってもらえそう・・・などを基準に選択しています。

商品を提供しても、記事にする・しないはアフィリエイターが決定します。懇意にしている担当者からの依頼だから、熱心に声を掛けてくれたからと引き受けてくれることもあるので、広告主としてはアフィリエイターに魅力的なオファーになるように工夫が必要です。

優良な商品レビュー記事を増やす方法、まとめ

アフィリエイトの商品レビュー記事とは、アフィリエイターが自ら運営するブログやWebサイトで、実際に使用したことのある商品をもとに書かれる体験記事です。自社の商品と親和性の高い、優良な活動をしているアフィリエイターに商品レビュー記事を公開してもらうことは、購入に結び付く可能性の高い有効な集客手段のひとつです。
良質な商品レビュー記事を増やすために、商品を体験してもらう・使ってもらう・試してもらう必要があります。自社のユーザーにお願いしたり、アフィリエイターに商品を貸し出したり、商品提供をすることで商品体験の機会を提供します。

「商品体験の機会を提供すれば終了」ではなく、商品体験をきっかけに、アフィリエイターとの関係を深めていくことが重要です。商品提供をすればアフィリエイターとのやりとりも増えるので、アフィリエイト担当者の人柄やサポート力も重視されます。

筆者がサポートしていた広告主の中には、定期的に商品提供を実施することで、毎月安定して成果を上げるアフィリエイターと出会うことができた例が複数あります。商品提供がきっかけで、アフィリエイターと密にやりとりをすることで、積極的な紹介に結び付いた好例です。今も効果を見込める施策のひとつなので、ぜひチャレンジをしてほしいです。
詳細が知りたい・不明なことがありましたらお問い合わせください。お待ちしております。